【うつにも効く】メンタルにいいおすすめの趣味を専門家が厳選紹介!

メンタルにいい趣味 海でsup メンタルにいいおすすめの趣味

趣味を楽しんでいる人はメンタルも安定しているように見えます。それはなぜでしょうか?

もちろんメンタルが安定しているからこそ趣味を楽しめているのでしょうが、その逆も考えられますよね。

そこで今回、精神保健福祉士としての現場経験と、うつ病から回復した当事者経験から、趣味を持つことが大切な理由と、タイプ別のおすすめ趣味3選をご紹介します。趣味がないという人、今うつで回復を目指している人の趣味を探すきっかけになれば嬉しいです。趣味を楽しめる時間を持てることで、人生が充実したり、うつ病の回復の一助になると思いますよ。

 

 

 

 

1.趣味を持つことがメンタルにいい理由

みなさんは趣味がメンタルにいい理由を考えたことはありますか?

「自分には特に趣味がない」、「したいこともないから理由なんて考えたこともない」と言われる方もいらっしゃるかと思います。

 

ただ、趣味はあったほうがいいです。

 

なぜならば、2つの立場から、趣味に打ち込める時間を持つ大切さを知っているからです。

 

精神保健福祉士として精神障害を持つ人の社会復帰をサポートしていたときも、私がうつ病を患っていたときも、「趣味を見つけてその時間を過ごす」ことが回復への第一歩になっていました。

 

この経験を踏まえて、趣味を持つことがメンタルにいい理由は3つ存在すると考えています。

 

①嫌なことを忘れられる

②友人や仲間に恵まれる

③うつ病からの回復が期待できる

 

それぞれについて、詳しく解説しますね。

 

1.1 趣味があると嫌なことを忘れられる

趣味があると、嫌なことを忘れられます。

 

なぜなら、趣味は人が「楽しみ」として行うことであり、誰かに強制されて嫌々やるものではないからですね。

 

楽しいと思うことに意識が向いているので、自然とネガティブな感情からは遠ざかります。

 

また、趣味には、「没頭しやすい」という特徴もあります。

 

何かに打ち込んでいる間は余計なことを考えなくなる、という経験をした人は多いのではないでしょうか。

 

趣味の時間は1つのことに没頭しやすく、それがメンタルに良い影響を及ぼします。

 

最近ですと、「マインドフルネス」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

 

「今、この瞬間に集中する」という考え方で、過去や未来のことにとらわれて”心ここにあらず”の状態から離れることで、メンタルが安定すると言われています。

 

趣味に没頭しているときは、マインドフルネスを実践しているときと同じような状態になっていると考えられるので、趣味を持つことはやはり”メンタルにいい”と言えます

 

1.2 趣味を通して友達や仲間に恵まれる

趣味を通じて友達や仲間に恵まれる事もあるでしょう。休日の時間を友達と共有し趣味のことで会話を楽しめている中で、心が安らいだり、楽しいと感じたりする。そういう時間を持てるようになり、自分にとっての居場所を得て、癒しやリフレッシュに繋がるようになります。

 

社会復帰のサポートをしていた時には、趣味や好きなことを通して利用者さん同士が繋がることで、笑顔が増えてリラックスできるようになり、リハビリプログラムに積極的に参加する傾向が見られました。

また、私自身がうつ病を患い社会復帰を目指していた時にも、趣味を通じて知り合えた友達や仲間と過ごす時間によって笑顔が増えて癒されていったという経験があります。

 

趣味を通して人と繋がれることが、メンタル回復の第一歩になっていたと言えます。

 

1.3 趣味はうつ病の回復にもつながる

1.3.1 専門家として社会復帰のサポートをしていた経験から

専門家として精神科デイケアで働いていた時に、趣味や何かに打ち込むことを目的としたプログラムが数多くありました。精神科デイケアとは、基本的な生活リズムを整えることを目的とした社会復帰施設です。

 

周りから、「ただ遊んでいるだけ」と言われることもありましたが、その遊びを通して他者と繋がるきっかけを作れるようになったり、集中力を養えたりします。他者と趣味や楽しめる時間を共有していくことで、自己肯定感を取り戻し、うつ病から回復していく土台が作れます。

 

実際にデイケアを卒業して社会復帰に至る利用者さんもいました。回復していく過程の中で新たな趣味を発見し、人生を充実させていくきっかけを掴んだ利用者さんもいました。

 

1.3.2 私自身がうつ病から回復した経験から

 

うつ病から回復する過程で、私も趣味に救われる経験をしました。

療養初期は、仕事のことを一切考えられず、考えたくもなかったという精神状態でした。

 

そんなとき、趣味や遊びに没頭していました。仕事の事を考えているときは心が不安定になり薬を服用することもありましたが、趣味や遊びのことを考えている時はワクワクするような感情が自然と湧き出て、心が不安定になるということも少なかったように思います。

ここだけの話ですが、療養初期に小笠原に1人旅を断行して非日常感を味わえたことで回復のきっかけを作れたという経験があります。後程説明しますが、全てのタイプのメンタルにいい効果を得られたと思います。

 

趣味を通して身体を動かし、外出し、友人に会う。このサイクルを繰り返していく中で、リラックスとリフレッシュできる機会が増えていき、少しずつ心が回復し仕事に復帰するための土台作りができました。

 

療養中期から後期には「リワーク」という仕事復帰を目的としたリハビリ施設にお世話になりましたが、そこのプログラムでも趣味を楽しむような時間がありました。いよいよ仕事復帰を検討する時期にも、やはり趣味はメンタルにいいものなのだなと専門的な見地からも実感した次第です。

 

趣味がメンタルにいい理由を3つ挙げました。

それでは、趣味を持つことでメンタルにはどんな効果が期待できるのでしょうか。

 

2趣味を持つことによるメンタルへの効果

趣味を持つことで、メンタルには6つの効果が期待できます。

 

以下、タイプ別にまとめてみました。(※1)

 

休息型 : リラックスする(休養を取ったり睡眠を取るなど)ことで心身の疲れを癒す効果が期待できる

 

静的な趣味を選択することで得られる効果になります。私の解釈だと、「1人でのんびりすること」です。

アロマセラピー、朝散歩、ぼーっとする、マインドフルネス、自律訓練法、自然の中でのんびりする、不感の湯に入る、サウナ、岩盤浴、好きな音楽を聴く、YouTubeを視聴する、などで休息型の効果が期待できます。

私は休息型効果を得たいときは、ぼーっとしつつその時々で1人でのんびりできる何かを選択して休日を過ごします。最近だと静かなカフェでボーっと景色を眺めていることが多いです。

 

運動型 :全身運動(筋肉活動)することで、ストレスによって過剰分泌した交感神経系のホルモン(アドレナリン)の解消が期待できる

 

動的な趣味を選択することで得られる効果になります。

ボクササイズ、暗闇フィットネス、ホットヨガ、ボルタリング、ランニング、フットサル、ゴルフ、バドミントン、筋トレ、自転車、などで運動型の効果が期待できます。

私は最近、運動不足の解消も兼ねて、インターバル走と筋トレを毎日欠かさずに行っています。

 

親交型 : 親しい人(家族や友達)とのコミュニケーションで居心地を感じることでストレス解消が期待できる

 

ストレスを感じた際に、周りの親しい人に相談できたり、愚痴を話せる環境があったりすると、ストレスの受け取り方が変わってきます。また、悩みを話さずとも趣味を通して同じ時間を共有出来る中で、「楽しい」「嬉しい」などのポジティブな感情を持てることはストレスが軽減されて癒しに繋がっていきます。

 

飲み会、食事会、オンラインサークル、オフ会に参加する、サークル活動、団体スポーツ、バンド活動、ボランティア活動、キャンプ、推し活、などで親交型の効果が期待できます。

 

娯楽型:スカッとするような快楽を得ることでストレス解消効果が期待できる

 

快楽物質として挙げられる「ドーパミン」を求めることで得られる効果です。一見ギャンブルや嗜好品(タバコやアルコール)で効果を得られると考えがちですが、私の解釈は異なります。趣味を探求していくことで、出来ないことが出来るようになる。また、分からないことが分かるようになる、なども快楽型の効果を期待できると考えています。

 

キャンプ、楽器演奏(ヒトカラも)、運動全般、料理、などで娯楽型の効果が期待できます。

 

創作型 : 何かを創作するクリエイティブな作業に没頭することでストレス解消効果が期待できる。

 

1つのことに集中すると、「フロー状態」に入ることがあります。フロー状態とは「完全に集中し、時間の感覚を忘れて対象に没頭している精神状態」のことを言い、フロー状態に入ることで、嫌なことを忘れてストレスも軽減していきます。

陶芸、楽器演奏、ガーデニング、料理(お菓子作りも)、DIY、書道、写経、などで創作型の効果が期待できます。

 

転換型 : 不快な気分が転換できる効果が期待できる

 

身近な環境を変えることで気分転換できたり、溜まったものを吐き出すことでスッキリした気分を得られます。

旅行、ヒトカラ、部屋の模様替え、服装や髪型を変えてみる、友達や家族に話を愚痴る、などで転換型の効果が期待できます。

 

3.【タイプ別】おすすめの趣味を紹介

これまで、趣味がメンタルにいい理由と効果を紹介しました。

ここからは、専門家として、そしてうつ病経験者として、メンタルにいい趣味を「アウトドア編」、「インドア編」の2つのタイプに分けて紹介します。

 

実際に私自身が試してみてメンタルにいいなと感じられた趣味、または友達からすすめられてこれから試してみたい趣味を計6つ選んでみました。

さらに、それぞれの趣味がメンタルに与える効果について主観ではありますが表にまとめたので参考にしてみてください。

 

3.1メンタルにいいおすすめの趣味top3【アウトドア編】

 

休息型 運動型 親交型 娯楽型 創作型 転換型
散歩
キャンプ
推し活

 

3.1.1散歩

散歩の中でも朝日を浴びながらの散歩は非常におすすめです。

 

朝散歩をすることで、体内のセロトニン分泌が促進されます。

セロトニンとは、メンタルの安定に関わる脳内の神経伝達物質です。セロトニンが不足することでストレス障害や睡眠障害、しいてはうつなどの原因になると言われています。

朝日を浴びながらの散歩は、体内時計を整えてメンタルの不調改善にも効果が期待できるのです。

 

私は、平日は通勤前に20分ほど近所の公園内にある自然を味わいながらの散歩を習慣としています。休日であれば、散歩した先のカフェでのんびりコーヒーを飲みながら好きな漫画や小説を読んで時間を過ごします。

 

1人でも気軽に行える趣味で、日々の喧噪から離れてスローな時間の流れを感じることが出来るのも魅力。体力や時間に余裕があれば目的地を決めずに散歩するのもおすすめです。途中カフェや雑貨屋に寄ったり自分の気分の赴くままに時間を過すことが出来ます。散歩は何よりもお金がかからない趣味なので気軽に今日からでも始められます。

 

3.1.2キャンプ

今やアウトドア趣味の代表格、コロナ以降に流行し始めたキャンプです。グループでもソロでも行える趣味としておすすめ。

フィンランドで行われた調査では「1ヶ月に5時間以上『自然(公園なども含む)』に触れるとストレスが軽減される」(※2)と発表されています。ストレスの軽減にとどまらず、認知機能や記憶力、免疫機能が増したり、創造性や社会性の向上、などの効果もあるとのこと。

 

私が実際に体験して得られた効果は、

①自然の中に身を置くことや焚火のゆらぎを眺めることで癒された。

②テント設営や焚火の火つけを試行錯誤の後に完成して達成感を得られた。

③友達とゆっくりとした時間を共有できる居心地を感じられた。

 

などです。

 

ソロキャンプも何度か挑戦したことがあるのですが、自然の中で一体化できた感覚を持つことができて1人時間を苦痛に感じることが一切なかったです。朝を迎えて朝日を浴びた時の爽快感は癖になります。

 

キャンプ人口の増加に伴い初心者向けのキャンプ用品もバラエティ豊か。総額1万円以下でエントリーセットを購入できるようになったので、現地でレンタルするよりもむしろお安くキャンプグッズを揃えられるようになりました。初心者向けにキャンプ講座を開いてくれる情報サイトなどもあり、始めるためのハードルはグッと下がったなという印象です。

 

3.1.3推し活

最近よく聞く、「推し活」。推しの活動の略語で、自分のお気に入りの芸能人やスポーツ選手、アニメの登場人物などを応援する(推す)活動のことを指します。

 

ライブに参戦したり、グッズを買ったり、出演番組や動画を見たり、と活動内容はアウトドア、インドアと多岐に渡ります。何かを好きになり全力で応援するという行為そのものが日々の生活をイキイキとしたものに変えていけるのでしょう。

 

推し活をしている人を観察してみると、推しの話をしている時の表情はとても快活で楽しそうですし、ずっと推しの話題で時間が経過している人もいます。実際に話を聞いてみると「推しが楽しそうにしているのを見ると私も嬉しい気持ちになってくる」とイキイキと答えてくれました。

推し活と言うと大げさかもしれませんが、何か好きなキャラクターや芸能人、スポーツ選手の話題で会話が盛り上がって楽しい気分になるという経験は誰しもあるかと思います。そういう意味ではのめり込むレベルは人それぞれですが、既に推し活の良さを知っている人たちが多いのではないでしょうか。

 

3.2 メンタルにいいおすすめの趣味top3【インドア編】

 

休息型 運動型 親交型 娯楽型 創作型 転換型
サウナ
ヨガ
ヒトカラ

 

3.2.1サウナ

今、流行りのサウナ、お手軽にリラックスできる趣味としておすすめです。

なぜならば、サウナに入るだけで、交感神経から副交感神経に簡単に切り替わり、自律神経が整うことでメンタルが安定しやすくなるためです。 また、脳内ホルモンのβエンドルフィンが分泌され、オキシトシンやセロトニンが発生することが科学的にも証明されています。

 

さらにサウナ効果を高める手順があるのでぜひやってみてください。

「高温サウナ」→「水風呂」→「外気浴」の順番で入ると、「整う」という感覚が得られますよ。

 

「整う」とは、外気浴をしている時に訪れるフワッとした感覚のことを言い、リラックス状態が極限に達し、宙に浮くような多幸感や恍惚感を得るような、なんともいえない体験です。

 

一度この経験を得られたら病みつきになりますし、日々の疲れやストレスを一気にリセットできるので、私は2週間に1度くらいのペースで通っています。サウナでは「黙浴」という入浴マナーがありますので、グループでも1人でもその空間では皆静かにサウナに集中しています。

 

サウナとマインドフルネス、ストレッチを組み合わせることでより高いリラクゼーション効果も期待できます。

 

『サ道』という漫画がTVドラマ化された影響もあって年齢性別問わず人気が加速しています。多くの芸能人や著名人もサウナ好きを公言しており、以前だと中高年の男性が嗜む趣味というイメージでしたが、近年は「サウナ女子」という言葉があるくらいに女性からも支持されています。

 

地域によって価格差はあるものの温泉にも入れて700円~2,000円とリーズナブルです。さらに予約する必要もなく昼夜問わず気軽にリラクゼーション効果が得られるのも人気を得ている要因かなと思います。

 

3.2.2ヨガ(マインドフルネス)

自宅でもできる習い事としても人気のヨガです。美容や健康に興味を持つ女性だけでなく、男性からのニーズも年々高まっています。

 

ヨガを行うことでうつ症状が軽減することが分かっており、ヨガに臨むにあたっての姿勢・呼吸法・瞑想それぞれにメンタル改善の効果があると言われています。個人的な好みですが、私は呼吸法に重点を置いています。日常生活のふとしたときに活用できるからです。また、ちょっとした心の不調の際に、呼吸法を実践することで瞑想効果をもたらし、副交感神経を優位にさせ心身ともにリラックスさせてくれる効果もあるからです。

 

メンタル不調が改善されたきっかけが、YouTubeでヨガを始めたことだと友達が嬉しそうに私に勧めてくれたこともあり紹介させてもらいました。

 

友達のように、YouTubeで発信されているヨガ動画を見ながらいつでもどこでも気軽に始められるようになったことで、さらにヨガ人口が増えた印象です。

 

キャンプに行ったときの早朝に、ヨガマットを敷いて自然を味わいながらyutubeを流してヨガを行ったことがあります。癒しとともに頭がスッキリする感覚を得られて、身体が伸びてストレッチ効果もありとてもいい朝を迎えられました。

 

3.2.3ヒトカラ

今やカラオケは、友達や同僚と歌って盛り上がるだけでなく、ストレス解消のために1人でカラオケに行く、ヒトカラが流行っています。

 

カラオケボックス内であれば人目を気にすることなく大声を出すことができますし、カラオケで大好きな音楽を聴きながら大声で歌う行為が、ストレス解消に繋がるというのは既に科学的にも証明されています。

 

人目を気にする必要がないので恥ずかしがることもなく、表情筋を目いっぱい動かしながら破顔で歌いましょう。「破顔」とは、口を大きく開けて笑顔に近い状態です。

表情筋を目いっぱい動かして笑顔に近い状態にするだけでマイナスな感情が軽減し、ポジティブな感情が促進されるという報告があります。(※3)また、表情筋を使うことで血流が改善され、ストレスの軽減に繋がるとも言われてます。

上手に歌う必要もありません。何曲か歌い終えた後にはスッキリした気分を味わえているでしょう。

 

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、

・趣味がメンタルにいい理由

・趣味がメンタルに与える効果

・アウトドア・インドア、計6つのメンタルにいい趣味

 

を紹介しました。

私自身、メンタルにいい効果があった趣味を今も日々の生活に取り入れています。趣味を持つことでストレス発散になり安定したメンタルを得ることができます。

1人からでも気軽に始められるので趣味がないという人、今うつで回復を目指している人の参考になれれば本当に嬉しいです。

 

参考:(1)広島県医師会「趣味とストレス解消法

   (2)フローレンス・ウィリアムズ NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる     ―最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方(nhk出版)

(3)Sato, W., Krumhuber, E. G., Jellema, T., & Williams, J. H. G. (eds.) (2020) 『Dynamic emotional communication』(Frontiers Media社)

  

 

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